略縁起
五十二代嵯峨天皇の勅願所で、高祖弘法大師の御開創による。大師が四国巡錫の砌、この地方に海難事故がしばしば起こるのを、あわれに思召され当府頭山頂で海供養の護摩供を修法されると風波平穏となり阿弥陀如来が出現した。これを本尊様とし、府頭山頂に一宇を建立しました。これが当山のはじめであります。その後清和天皇の貞観元年(八五九)大安寺の行教和尚が、宇佐八幡の霊告をお受けになり、山城の男山八幡創建に行く途中、暴風にあいこの地に漂着しました。その時当山の山姿水態がよく男山ににていると感激して、境内に八幡宮を勧請し、社殿を造営し、神仏合体の八幡宮を創建しました。昔から破邪討逆、海陸安全、福寿増長の祈願寺として、諸人の尊信をうけています。
明治の神仏分離政策により、当寺は旧地を転じて、現地に移りました。大師堂は、その遺形であります。
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