
当寺は、行基菩薩の開基です。大師御巡錫の砌り、この土佐沖を航行する船舶の海上安全祈願のため、一刀三礼自作の十一面観音菩薩を当寺の本尊として安置せられた。
当山は、観音の浄土、天竺補陀洛山さながらの霊域で、その山容が八葉の蓮台に似ているので、八葉山と号し、大師が当山で求聞持の法を修せられたので、求聞持院と称えています。
なお当寺で、旧藩主山内公が海上の安全を祈願せられたので、俗に船魂の観音といわれ、一般の崇敬が篤い。仁王門内の金剛力士二軀は、仏師定朝の作で重文に指定せられています。
寺宝に、徳治三年銘の鐘と、永禄十三年銘の鰐口があり、本堂前の岩の間に芭蕉の句碑があり、「木枯らしに岩吹き尖る杉間かな。」
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