略縁起
当山は第四十五代聖武天皇の勅願道場として創立せられたと伝えられる。
其の後弘仁七年弘法大師巡錫の砌り、当山に滞留せられ、娑婆世界有縁の導師たる大慈大悲の千手観音を自ら刻まれ、殊に脇士の不動明王は悪魔降伏の為、又毘沙門天は、鎮護国家のため一刀三礼の誠を尽くされた霊像であります。
爾来千有余年寺運の栄枯盛衰があり、加えて天正年間長曾我部氏の兵火に焼かれたという。万治2年(1659)宥応法師が再建したと伝えられているが、法灯蓮綿として長く世人の信仰を集めている。当山の印版は其の昔弘法大師の御筆を刻印したものを代々伝えるものであり、衆生に一見阿写の利益を施し、自ら無始の重罪を消滅し真言不思議の果を得るものとしてあがめられる。
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